民法上の時効の法的効果をめぐっての論議があります。
それは、時効よって真の法律関係より現在の事実状態の方が正当な法律関係として取り扱われるべきかは、法律関係そのものが動いてしまうからか、訴訟の世界の擬制(フィクション)なのか、という大きくは二つの説に別れます。
実体法説(停止条件説)と、訴訟法説(法定証拠説)です
実体法説(停止条件説) とは、時効は実体法上の権利の得喪原因、つまり法律関係そのものを動かす効果を持つと考える立場です。
援用した債権は、実体法上消滅していますので、反対債権を有している場合には、援用前に相殺適状になった場合のみ相殺することができます。
裁判上消滅時効を援用した債務者が弁済した場合、は、非債弁済となります。
訴訟法説(法定証拠説)とは、時効は訴訟法上の法定証拠、つまり永続した事実状態を、実体的な法律関係がどうあれ、法律上正当なものと認定すべき義務を裁判所に負わせるような証拠と考える説です。
実体的な法律関係≠裁判所の認定であれば、裁判所が認定した法律関係は訴訟の世界の擬制となるが、当事者や裁判所はこの認定に従わなければならなりません。
援用した債権は、実体法上消滅していないので、反対債権を有している場合には、援用後に相殺適状になった場合でも相殺することができます。
援用した債務者が弁済した場合、は、自然債務の弁済となります。
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